数字で見る建設業のおかしさ。
あ、どうもおはようございます。
毎日ダラダラするだけで1日が終わるミニ(25歳/独身/無職)です。
今日は辞めた会社の給与明細と業務日報、それと就業規則を見ながら前の会社のおかしさを見ていこうと思います。
現在はデータが残ってないのが残念ですが、新卒で入った会社はもっとおかしかったです。なんせ時給換算が280円とかでしたからね・・・。
まあ中小の建設業の一例として見ていただければと思います。
1.これが中小建設会社の給与明細だ!
いやあ、懐かしいですね。久しぶりに見ました。
一時期は会社の書類なんて見たくもないほど悶々としてましたからね。
これは僕が辞める直前の2015年6月の給与明細です。
ちょうど昇給月の分なのですが、僕は中途採用なので給与ベースが大卒と同程度となっていたみたいです。
11月に入社して翌年の4月には新人研修で教える側でしたが、当時は教える側と教えられてる側が同じ給料だったんですよね・・・。
まず基本給が173,000円です。時給にするとおおよそ980円です。
ちなみに昔アルバイトしていた飲食店のホールスタッフは時給1050円でしたよ・・・?
いやいや!技術手当も52,000円あるやん!!と思われた方。
残念ですが技術手当は実質みなし残業代なのです。
こちらは就業規則の給与規定ですが、「E.時間外勤務手当」に技術手当は残業代だとの記述があります。
僕は入社して3年ぐらいして自分で色々と調べ始めてようやく知りました。
上司に聞いても「うちは残業代出ないから・・・」としか言われなくて鵜呑みにしてしまってたんですね。
つまり残業代の掛け率(1.25倍)を考慮し残業時間の時給がおおよそ1200円として、40時間ぐらいの残業代がみなしとして払われている計算です。
52,000円÷1200円=43.333333...
差し引き支給額として203,202円ですが、交通費がそこから引き落とされるので毎月の可処分所得(自分で自由に使える金額)は176,515円ですね。
2.そして、これが業務日報だ!
物件名等は消してますが、こちらも同じく辞める直前の6月の分ですね。
1ヶ月で288時間も働いてたなんて僕はバカなんじゃないかと、1ヶ月が720時間ぐらいなのでそのうち1/3以上は働いていたということになりますよ。
前半は定時で大体帰れているんですが後半は休みも無くなって、29日は欄外に7.0とあるので月曜から徹夜してるんですね。
こちらは就業規則の勤務時間についてです。
土日は休みでしたので、おおよそ出勤日が22日×8時間で176時間が毎月の勤務時間です。
さて、先ほどの業務日報で6月の総勤務時間は288時間になっていました。
288時間-176時間=112時間の残業です。
そして給与明細のみなし残業代はおおよそ40時間分。
112時間-40時間=72時間分の残業代が行方不明ですがどこに消えたんでしょうね。
72時間×残業の時給1200円=86,400円が本来は別途支払われていないとおかしいわけです。
ここに書いた数字は分かりやすくするために色々と計算を簡略化していますが、本来は深夜や休日出勤でも残業代の掛け率が違いますしもっと金額が増減すると思います。
3.残業代という幻想
もちろんね、今まで散々ただ働きした挙句に病気にもなってしまってそのまま引き下がるのは悔しかったですよ。
会社の就業規則やらを調べてからはずっと納得のいかない気持ちを抱えながら仕事してましたから・・・。
それが精神的には余計に良くなかったのかなと、まだ当時より元気になった今だからこそ言えることではあるんですけど。
会社の事務の人には「そんな気持ちの問題でポンポン辞められてもこちらも仕事が増えて困る」というようなことを言われましたし、上司に残業代が出ていないと伝えても「会社側は保険料や年金等も払っているんだから仕方ないだろ」というようなことも言われました。
今なら職場に入ることすらできなくなるほど追い込む業務を組んでおいて何を言ってるんだと、人を雇うにおいてそれら保険等を会社が負担するのは当然の義務であってそれができないなら潰れろとか思うんですけどね。
新人歓迎会の飲み会の片隅で、上司に言ったことがあるんですよ。
僕「このままの体制だと、どんどん若い子が辞めていってそのうち業務が立ち行かなくなりますよ」
上司「別に若い子は毎年入ってくるから大丈夫や」
ああ・・・この会社はいくら建前を見繕っていても実際は人を使いつぶすことしかできない会社なんだな・・・と思ったのを覚えています。
この少子高齢化のご時勢に何を時代錯誤なことをって感じですよね。
いちおう何かの就職冊子には優良企業として名前も載っている会社なんですけどね。
もし就職を控えていて建設業に携わろうという人は、こういう会社が優良企業のフリをして存在するということに注意してください。
そして、できることなら職種や業界を他に変えるということも視野に入れてみてください。
僕らのようにこれ以上苦しむ人が増えないように。